今、年老いた両親の身の回りの世話をしたいと、2ヶ月間の予定で一時帰国をしています。
父は92歳で、母は87歳になります。
二人とも十分に高齢なので、本来は2人とも介護をされてもおかしくない年齢ですが、今は母一人が父の面倒をみています。

2世帯住宅でも、お互いの生活が忙しい

私たちが育った実家は、今は2階建てに作り替えて、2世帯住宅です。
両親が1階に住んで、弟家族が2階で暮らしています。
両親と弟家族が同じ屋根の下で暮らしていても、生活は完全に別々。
弟夫婦はまだ子育て世代で、仕事も忙しく、なかなか両親の世話まで手が回りません。
両親もそんな忙しい息子に、なかなか相談やお願いがしにくいようで、電球を代えたり買い物を手伝ってもらう程度にしています。

父親を介護する、母の負担と言うのは、一緒に生活してみて分かったのですが、気の休まる時間がありません。
当然毎日の食事は、だんだんと同じものや残り物で済ませるようになってたそうです。
買い物も介護があるとなかなか頻繁にも行けません。
90歳近いので、足腰も弱ってきて、大きな荷物や重い荷物、遠いお店などには行けなくなったそうです。

ステロイドの副作用でムーンフェイスになってから、介護が必要な生活へ

うちの父親は、耳がほとんど聞こえません。
身障者の認定もされています。
また頭や背中、腿や腕などの皮膚が赤くなり、ひどいかゆみがあります。
そのため、ステロイドを10数年塗り続けて対処してきたのですが、そのステロイドの副作用のためにムーンフェイス(顔に脂肪が蓄積して満月のように丸く赤みを帯びる状態)と糖尿にもなりました。
市内にある大学病院に担ぎ込まれたときは、このあとどうなってしまうのかと心配になるほどでした。
以前は庭の手入れも脚立に乗ってしていたような父でしたが、それ以後はケアマネージャーの方についてもらい、介護ベッドや訪問看護を受けるようになってしまいました。
またここ数年ですっかり年老いてしまい、食事以外の時間は寝ているいることも多くなりました。
もっとも寝ているとかゆみが収まるので、あえてそうしているのかもしれません。
ただ認知症ではないので、体調が良いときは相撲中継を見たり、新聞も読めます。

細かい性格なので、介護疲れになるのが心配

そんな父親の介護を、今年87歳になる母親が一人でしています。
かゆい部分に薬を塗ったり、朝晩の飲み薬の用意をしたり、最近は父はおむつをしているのでその交換もしています。
母はとても細かい人で、塗り薬も飲み薬もちゃんと毎日記録に取っています。
父が夜中にトイレに行った時間や、おむつを交換した時間も記録しています。
はたから見ると、もっとおおざっぱでいいのに、と思うのですが、性格なのだから仕方ありません。
ただ介護疲れになるのがとても心配です。

会話ができない、愚痴を聞いてくれる相手もいない

また、父の耳は補聴器を入れてもほとんど聞こえません。
起きているときは補聴器を入れていますが、当然会話はできません。
大切なことを話すときには、耳元で大声で話しますが、それでも何度も聞き返してきます。
なので、介護をする母親は愚痴をこぼすこともできず、イライラが募るばかりです。
時々叱るように大きな声を出すのですが、怒ったって仕方ないことだとわかっていても、気持ちのやり場がなく、不満のはけ口がないのが、近くで見ているとよくわかります。

円安でお客さんが減ったのはピンチですが、それがチャンスでした

今年も6月に、2週間の一時帰国をしました。
(タイ人の嫁さんのビザ無し滞在期間が2週間のため)
確かに去年までも介護は大変だと思っていましたが、今年は特にこのままでは介護疲れで共倒れになってしまいそうだと感じました。
母親の負担を少しでも減らさなければならない、と思っていたのですが、プーケットからはそう簡単に実家には帰ってこられません。
そんな時、円安でプーケット旅行に来るお客さんの数が減っていたので、これをチャンスと考えて今回の二ヶ月の一時帰国を決めました。
嫁さんと一緒に三度の食事の準備をしたり、皿洗いをしたり。
ちょっとした父親の手助けをしたり、母親の話し相手になるだけで、母親の負担とストレスは減るんじゃないかと思っています。

食べて、寝て、そんな生活をして欲しい

今も昼食を食べ終わって、両親揃って少しいびきをかきながら眠っています。
特に母親は、夜は30分から1時間おきに小便に起きる父親の世話をするので、夜はじっくり眠れないんだと思います。
食べて、寝て、そんなちょっと贅沢な生活が少しでもできるように、あと1ヶ月両親の世話をしたいと思っています。