今回はダイビングクルーズ船に宿泊する2泊3日のツアーの様子をご紹介します。
ご案内したのは、プーケットの北西にあるシミラン諸島から、さらに北上したタチャイ島とスリン諸島、それにリチェリューロックのツアーです。
参加したお二人は私より少し年上の男性お二人。
普段から世界各国でダイビングを楽しまれています。

タチャイ島
シミラン諸島の北に位置するタチャイ島。
スノーケリングツアーも実施されている、白いビーチが広がるタチャイ島の南には、タチャイピナクルと呼ばれる隠れ根のポイントがあります。
お皿をひっくり返したような隠れ根は、トップが水深12m。
その周りには水底30mくらいから、にょきにょきと生えてきたような巨岩が積み重なっています。
時として流れが複雑に入り込み、フュージラーやバラクーダ、ツバメウオや大型のアジがぐるぐると回っている、そんなポイントになります。

根の近くにはこんな小さな魚たちが群れを成していますが、それを狙ってロウニンアジなどの大型の魚たちがやってきます。

このポイントでは珍しくウミガメに会いました。
甲羅が苔むしているタイマイですが、それにしても年季が入った甲羅をしていますね。

このカラフルなものをご存じでしょうか?
クリスマスツリーワームと言って、これも立派な生物です。
近くで指をはじくようにすると、これがサンゴの中に引っ込みます。
しばらくすると、もこもこっと出てくる姿も可愛いんですよ。

リチェリューロック
世界的にも有名なこのポイント。
ミャンマーとの国境に近いスリン諸島から東に向かい、1m程度の小さな岩の下に、とても大きな隠れ根が沈んでいるのが、このリチェリューロックです。
透明度が真っ青ですね。

ここは大きな漁礁になっています。
この魚はジャワラビットフィッシュ。
口がウサギのようなのでラビットフィッシュと言いますが、日本ではアイゴと言います。
体は銀色で迷路のような模様をしています。
日本では見かけない魚のようですが、プーケット周辺でもここまで群れることはないです。
油で揚げると美味しい魚なんですよ。

目の前を大群で通過しているのは、流線型をしたツムブリ。
後ろの方に見える黒い体をしているのは、ロウニンアジです。
これにキツネフエフキなどが加わって、大群をなしている姿は圧巻です。

リチェリューロックは、魚だけではありません。
根の上にはこんなソフトコーラルが、びっしりと敷き詰められていて、何とも華やかです。

よーく見てください。
そうタコです。
漫画のタコは、真っ赤ですが、それは茹で上がった後の姿。
海の中では、こんな色をしています。
周りの岩などに化けてその色や形も少しずつ変わるので、ずっと見ていても飽きないです。

ちょっと小さなトルネードですが、これでも立派なバラクーダのトルネード。
流れがほどほどだったので、じっくり魚を観察できたのはいいのですが、バラクーダの量は少なかったです。

背中が黄色いイエローバックフュージラー。
沖縄ではグルクンと言っている魚の仲間です。
青い体に鮮やかな黄色はとてもきれいなんですよ。
こうして青い世界の向こう側から、流れるようにやってくるのは見ごたえ十分です。

小さな小魚たちが群れて、巨人や鯨のように形を変えて見えました。
中層の広がりを感じます。

スリン諸島
なかなかダイビングクルーズでは行くことがないスリン諸島。
ミャンマーとの国境に近い、まだ手付かずの自然が残るダイビングポイントです。
今回のクルーズでは、たっぷり3ダイブ、スリン諸島を潜ってきました。

地形ポイントのトリンラです。
島の少し外れのロープから潜降をして、水深10m程度には巨岩が広がっています。
そこには写真のようなフュージラーの群れが次から次へとやってきます。
以前にはカンムリブダイの行進など見られましたが、今日は流れがそれほどなかったので出会えなかったのが残念です。

エダサンゴやテーブルサンゴなどが、生き生きとして、うっとりしてしまうような光景が広がっていました。
見渡す限り、きれいなハードコーラルです。
ソフトコーラルの色鮮やかさは他のポイントでも楽しめますが、ハードコーラルの素晴らしさをみられるのは、もうスリン諸島しかないんじゃないでしょうか?

クルーズ船 M/V Koon9
今回利用したダイビングクルーズ船です。
この母船は主に食事やくつろぎに使って、ダイビングはディンギーという小さなゴムボートに乗り移って行います。
24時間、いつでもスナックや飲み物が提供されていて、時間にせかされないのが何より良いポイントです。
毎日、上下船ができる乗り合い船で、とても快適なボートだと思います。

年に数回しか行くことがないクルーズ(ボートに宿泊をするダイビングツアー)ですが、これでも駆け出しのころはクルーズ船に乗ってシミランを潜り込んでいました。
その時の印象と比較しながら、お客さんにもダイビングを説明しています。
やはり世界的に有名なポイントだけあって、プーケットの日帰りダイビングにはない魅力が詰まっています。
比べてはいけないと、心に言い聞かせながら潜っていました。
透明度・地形・サンゴ・魚影・魚種・大物と見どころ沢山なので、ぜひ一度は潜っていただきたいです。





