プーケットでダイビングをしていた時に起こったアクシデントの2例目は、ウエイトベルトです。
最近はBCDの中に入れたりするタイプが、だいぶ普及していますが、プーケットではいまでもベルトにウエイトをつけて、それを腰に巻いています。

そのウエイトベルトでアクシデントが起こったというのは、あまり想像できないかもしれませんが、ベルトにつけたウエイト玉を足の上に落したお客様がいらっしゃいました。
幸い骨折などにはならずに、1本のダイブをパスしただけで済んだのは幸いでした。
事故のあらまし
日時:2025年11月○日 12:30ごろ
本数 : その日の3本目
時間 : ダイビングを始める準備中
場所 : 船の上
海況 : 波なし、曇り
ツアー名 : ラチャノイ島ラチャヤイ島3ファンダイビング
【お客さん】
性別 : 女性
年齢 : 50歳代
経験本数 : 100本超
Cカード : アドバンスドオープンウォーターダイバー
最終ダイブ : 1年半ほど前
このお客さんはご夫婦で、私のショップができた当初からのリピーターさんです。
ケガをした奥さんは、姪っ子さんを連れてきたりと、私とはもう何度も一緒に潜っている方でした。
アクシデントは3本目のダイビングでした

アクシデントがあった日は、2日間潜る予定の初日で、その日の3本目のダイビングでした。
お客さんは1年半ぶりのダイビングでしたが、すでに100本以上潜っているベテランダイバーで、プーケットのダイビングボートにも慣れている方でした。
ボートは特に揺れているわけでもなく、それほどお客さんが混んでいたわけでもありません。
すでに2本のダイビングは同じウエイトベルトを使って潜っていました。
私も一緒に準備を始めて、すこしお客さんに背を向けているときでした。
お客さんが「足にウエイト落としてしまった」と言って、ひどく痛そうな表情をしていました。
大事を取って、3本目のダイビングはパスしてもらった
ウエイト玉が落ちた足の甲を見ると、大きなふくらみなどはなく、少し赤くなっている程度でした。
左右の足のくるぶし辺りをたたいても、左右で響きの伝わり方は同じということだったので、骨折ではないだろうと思いました。
ただ、以前に他のリピーターさんが、足の上にスマホを落として骨折した、という話を聞いていたので、大事を取って3本目のダイビングはパスしてもらうことにしました。
氷水に足をつけて対処
船には大きめの洗面器と氷があったので、急いで氷水を作って患部を冷やしました。
1時間程度冷やし続けてだいぶ痛みがとれてきたので、特に病院にも行くことがなく済んだのが幸いでした。
次の日は多少痛みは残っていたようですが、ピピ島マリンパーク3ファンダイビングを予定通りに潜ることが出来たのもよかったです。

今回のケースの反省点は、オープンウォーター講習の時に教えているように、「ウエイトベルトはバックルではない方を右手で持つ」(上の写真を参照)と言い続けるべきだったことです。
お客さんも「バックルじゃない方をもちなさい、って言われてたのに、、、」とおっしゃっていましたが、以前一緒に潜った時はその話を聞いていたみたいでした。
ただ、その日に限っては、その話はしなかったと思います。

また、ウエイトベルトを用意するときに、そのお客さんには少し布の厚みが薄いベルトを渡していました。
ダイビングボートの上には、色の濃い少し厚みのあるウエイトベルトと、色の淡い少し厚みの薄いウエイトベルト(上の写真)の2種類があります。
ウエイト玉も、ベルトを通す穴がしっかり大きいものと、使い込んでいて穴が狭まくなかなかベルトが通らないものもあります。
その日のウエイト玉の穴が狭まっていたので、奥さんにはベルトの通りが良いようにと、あえて少し厚みの薄いタイプのウエイトベルトを選んで渡しました。
このベルトはウエイト玉がずれやすいですと、確認してもらう
ただ、色の濃い厚みのあるウエイトベルトは、いったんウエイト玉を通してしまえば、なかなかウエイト玉がずれ落ちることはありません。
逆にウエイト玉の通りがよい、色の淡い厚みの薄いベルトは、ウエイト玉がよくずれてしまいます。
私はそれをわかっていたのですが、そのことをお客さんに伝えずに、お客さんにベルトとウエイトを渡していました。
ウエイトをつけるのは、お客さん自身にしてもらっています。
ウエイト量やバランスをご自身で理解してもらうためです。
おそらくお客さんもウエイト玉の通りがよいことや、簡単にずれることはわかっていたと思います。
ただ、ベルトをつけるときに、ウエイト玉が足に落ちてくることまでは、予想できなかったんだと思います。
トラブルやアクシデントになりそうなことを、事前に伝える

「ウエイト玉がずれやすいですから、注意してください」という一言が言えてたら、このアクシデントは起こらなかったかもしれません。
リピーターさんだから大丈夫だろうとか、ベテランダイバーだから大丈夫だろうという考えは、甘かったんだと思います。
事故が起こるパターンは、それこそたくさんあります。
今回のケースは極めて稀に起こるパターンでしたが、いったん起こってしまうと骨折にもつながりかねないものでした。
事故を事前に予測して、それをお客さんにその都度伝えていくことの大切さを、改めて痛感したケースでした。





