4月1日から久しぶりにオープンウォーター講習をしたことは、すでにブログでお伝えしました。
実は私、スキルアップのアドバイスは潜るたびに考えているのですが、体験ダイビングダイビング講習の違いについてはあまり考えたことがありませんでした。

体験ダイビングは、インストラクターが全てやってくれる

今回のオープンウォーター講習を始める前もお客さんから、「体験ダイビングと講習って、どう違うんですか?」と質問されました。その時は、
『体験ダイビングは器材のセッティングも浮力も、インストラクターがとってくれるけど、ダイバーになるための講習ではそれらを全部自分でしなければならないんです。』
と答えていました。
だから体験ダイビングは楽しいだけで終われるけど、講習はトラブルの対処とか辛いこともあるので、頑張りましょう。と言って講習をスタートしました。

プーケット 体験ダイビング

これ、決して間違っていないんです。
体験ダイビングは、耳抜きができるようにインストラクターが支えてくれるし、魚がいるところまでインストラクターが上手に引っ張っててくれます。
ウエイトの調整も、BCDに空気を入れるのだって、全部インストラクターがやってくれるので、あとは息だけしていればいいだけです。
そう、体験ダイビングは呼吸が自由にできるんです。

体験ダイビングは、呼吸が自由にできる

実はその『呼吸が自由にできるか?そうではないか』が、体験ダイビングと講習の大きな違いだと、今回改めて感じました。

オープンウォーター講習は、プールでたくさんのスキル練習をしなければなりません。
頭が沈む程度の浅場で、膝立ちの姿勢で身体を安定させたり、浮力をとったりしなければならない場面がたくさん出てきます。

そんなプールでスキル練習を始めたときに、なんだか今までと違う違和感を感じました。
お客さんの姿勢が安定しない、なかなか沈めない、呼吸をコントロールしていないということでした。

お客さんは、吸いたいときに吸って、吐きたいときに吐いていたんです。
陸上にいる時と同じ呼吸のように。
当たり前の事なんですけど。
体験ダイビングならば、これでもなんとか5mくらいまで沈めて、楽しんでもらってました。

プーケット オープンウォーター講習

でも講習はそうはいきません。
たくさんのスキルをあれこれ行わなければなりません。
しかもダイビングを本格的にしたことのない人たちにです。

ダイビング講習では、浮力のために呼吸をしなければならない

そんな水中で身体が安定しない講習のお客さんに、真っ先に伝えなければならなかったことは
「ダイビングは、自由に呼吸ができないんだ」ということでした。
ダイバーになるための講習では、このことをまず最初に伝えなければならないんだ、ということを思い出しました。

私たちは生まれてから、ほとんどの時間を陸上で過ごしています。
当たり前のことですが、運動をして苦しくなれば、自然に呼吸が早くなります。
緊張していても呼吸が早くなります。

プーケット ダイビング

それは生きていくためで、身体が本能で行うことでした。
ただダイビングでは、本能のままに呼吸ができなくなります。

陸上と同じ呼吸は、水中ではできない

例えば初めて水に入って、緊張をしています。
慣れないレギュレーターで呼吸をしているので、どうしても息苦しくなります。
身体のバランスがなかなか取れなくて、焦ります。
当然、呼吸はいつも以上に早くなるのは本能的なもので、空気をたくさん吸って落ち着きを取り戻していました。
そうやって人間は生きてきたのだから、呼吸が早くなるのは仕方ありません。

ただ水の中では身体を沈めるために、肺から十分に空気が出た後、2~3秒待たなければなりません。
いったん息を吐き始めたら、苦しくなっても息を吸ってはいけないわけです。
むしろ息を吐き続けなければなりません。
そうすることで、身体のバランスをとる必要があります。

ダイビングでは呼吸が、浮力をつかさどっています。
肺は大きな浮袋、それを自分で膨らませたり、縮めたりすることで、浮力をコントロールします。
そのために苦しくても、呼吸をコントロールなければならないのがダイビングで、それを勉強するのが講習だと思いました。

体験ダイビングとはそこが大きく違います。
体験ダイビングは本能で吸ったり吐いたり、陸上と同じように自由に呼吸しても、その浮力はインストラクターがとってくれます。
だから水の中でも辛い思いをしないで、楽しくダイビングができるのが、体験ダイビングだと実感しました。

コントロールできた時の楽しみ

プーケット 日帰りダイビングポイント ラチャヤイ島 No1ベイ

ただ誤解をしないでほしいのは、ダイバーは呼吸が自由にできないから辛いばっかりではありません。
呼吸を自由にコントロールできれば、無重力の世界を楽しんだり、まるで空を飛んでるように泳いだりできます。
それが楽しみの一つでもあります。

これからもチャンスがあればオープンウォーター講習を実施したいと思います。
その時お客さんから、「体験ダイビングと講習との違いは何ですか?」と聞かれたとき、もっと上手に質問に答えてあげられそうだなと思いました。

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