今日はダイビングの話ではなく、プーケットの手作り納豆のお話です。
これ、何だか分かりますか?

2枚目の写真を見ると、どこかで見たことがあるような……。何に使うものか、分かると思います。
よく見ると、小さな穴が開いていますよね。

そうです。納豆の豆の上に載っている、透明な薄いフィルムです。正式には「有孔フィルム」というそうです。
プーケットで納豆を作り続けて、もうすぐ3年
私がプーケットで納豆を作り始めて、もうすぐ3年になります。
これまで、いろいろな工夫をしてきました。温度計を買ったり、湿度計を買ったり、センサーを買ったり。
日本から純粋培養の納豆菌を購入し、本格的な納豆が作れるようにもなりました。
納豆菌会社の社長さんからアドバイスをいただき、日本の納豆会社と同じ製法で、センサーを使って温度や湿度を管理しています。
ただ、日本の納豆のように、豆の上にフィルムを載せることはできていませんでした。納豆用のフィルムが、プーケットでは手に入らなかったためです。
代わりにキッチンペーパーやラップを使い、ラップには爪楊枝で穴を開けるなどして工夫していました。
それでも、何とかプーケットで有孔フィルムを手に入れられないかと思い、いろいろなサイトで探してみました。
生花を包むようなフィルムは見つかりましたが、残念ながら、食品用として使える、穴の開いたフィルムは見つかりませんでした。
日本の会社から届いた、丁寧なメール
それなら、日本で納豆用の有孔フィルムを作っている会社から、個人でも購入できないだろうか。そう考えて、数社にメールを送ってみました。
とはいえ、プーケットに住む、面識もない個人からの突然の問い合わせです。返信が来ない会社もいくつかありました。
穴を開ける技術は機密情報のため、個人とは取引をしていないという会社もあれば、「似たような商品をWebで見つけました」と教えてくださった会社もありました。
取引が難しい場合でも、理由を説明してくださったり、代わりの商品を探してくださったり。返信をいただくたびに、日本の会社のメール対応はとても丁寧だなと感じました。
有孔フィルムの会社の社長さんから、無料提供の申し出
メールを送った会社の一つに、ニダイキ株式会社がありました。
メールに対応してくださったのは、社長さんだったようです。
私のメールを読んで事情を理解してくださり、NG品でよければフィルムを無料で提供する、送料も無料でよい、というお返事をいただきました。
感謝の気持ちをお伝えしながら何度かメールをやり取りし、先日、日本の友人宅に送っていただいたのが、この箱に入った大きなフィルムです。
幅は11cm、1巻の長さは、なんと3,000mもあります。
当初はNG品でよければ、というお話でしたが、実際に送っていただいたのは、商品としても使えるものでした。
ただ、3,000mもの長さがあるので、計算してみると、使い切るまでに12年ぐらいかかりそうです。
お礼のメールでそのことをお伝えすると、長期間保存するとフィルムが劣化するので、そのときはまた声をかけてもらえれば、次のフィルムを送ります、という温かいお言葉までいただきました。
いろいろな方の手助けで出来上がった、手作り納豆
「プーケットでも、好きなだけ納豆を食べたい」
そんな自分の食欲から始まった納豆づくりです。
それでも、「おいしい納豆を作りたい」という熱意が伝わったのか、納豆菌会社の社長さんや、有孔フィルムを作る会社の社長さんなど、その道の専門家の方々から、たくさんのアドバイスや手助けをいただいています。
こうして、いろいろな方に支えていただきながら出来上がった納豆を、今はプーケットに住む日本人の方にも食べてもらっています。
自分一人の工夫だけでは、今の納豆にはたどり着けなかったと思います。力を貸してくださる皆さんに、感謝しています。
これからも、さらにおいしく、安全な納豆づくりを
今回、初めて有孔フィルムを使って納豆を作りました。どんな仕上がりになっているか、とても楽しみです。
出来上がりや食べてみた感想は、納豆菌会社と有孔フィルムの会社の社長さんにも、メールでお伝えしようと思っています。
いただいたアドバイスやご厚意を生かしながら、これからも、さらにおいしく、安全な納豆づくりを続けていきたいと思っています。



