今日、プーケットダイビングにご案内したのは、まだ20歳のお二人。
問い合わせメールでは、「女の子二人組」となっていました。
まさに女の子という印象のお二人。
右側のRさんはアドバンスまで持っていて、もう一人の左側のAさんは今回が初めての体験ダイビングでした。

今日はラチャノイ島ラチャヤイ島3ファンダイビングラチャノイ島体験2ダイビング)にご案内しました。
これは1本目に潜ったプーケットのラチャノイ島のバナナベイ。
上の写真もそうですが、赤色のエクステをしている体験ダイビングのAさんは、初めてのダイビングということもあって、ちょっと泳ぎに慣れていない感じですよね。
それに比べて、アドバンスまで持っている青いエクステをしたRさんの方は、海の中でも最初から余裕たっぷりです。

今回初めての体験ダイビングということだったので、船の上でフリップチャートを使ってしっかりと説明しました。
その時に耳抜きの話もしたのですが、初めての体験ダイビングのAさんは、飛行機の上でも耳がぼんやりする程度で、痛くなることはなかったそうです。
耳抜きの方法はあくびで抜くタイプ。
でもつばを飲み込む方法では、ほとんど抜いたことがなかったそうです。
もちろん、鼻をつまんで、空気を耳の方に送り込むバルサルバ法は、全くできませんでした。

私はいままで、あくびで耳抜きができる人は、耳が抜けやすいタイプだと思っていたので、船上でもそれほど心配はしていませんでしたし、バルサルバ法ができなくてもそれほど気にはしていませんでした。

ところが実際に海に入って、ロープを使いながら、頭が沈むくらいの水深1m~2m程度の深さに行くまでに、すでに耳がおかしいとなってしまいました。
「耳が痛いのと、耳がなんかおかしいの違和感は、違うんだよ」という話は事前にしておいたのですが、それでも耳がトラブルのハンドシグナルを何度も続けて出してきます。
そのたびに少し上がって耳抜きをして、また下がってを繰り返しました。

海の中では残念ながら、あくびで耳を抜く方法は使えません。
顎を左右に動かしたりをしていましたし、鼻をつまんで何度も耳抜きを繰り返していたのですが、1本終わるまでずっと耳がおかしいトラブルサインを出し続けていました。
それが上の2枚の写真です。
赤いエクステをしたAさんは、なんだかうつむき加減で、ダイビングを楽しんでいる感じが伝わってきませんよね。

船に上がってから、もう一度耳抜きの話をしました。
実は体験ダイビングのAさんは、1本目のダイビングの最中に、耳が痛くなったことはなかったそうです。
耳がなんかおかしい、違和感だけだったということがわかりました。
ただ鼻をつまんだ耳抜きは、ほとんどできていなかったそうです。
特に左耳は常に耳が抜け切れていない状態が続いていたということでした。

そこで昼食を食べた後に、鼻をつまんで耳抜きをするバルサルバ法を何度も練習してもらいました。
最初は片手で鼻をつまんでできなかったので、鼻をかむように両手で鼻を抑えて練習などをしましたが、そのうちに耳が抜けづらかった左耳の方は、うまく抜けるようになりました。
そのあと何度も練習して、2本目を潜る前には、両耳もバルサルバ法で抜けるようになったようです。

そして水中でもバルサルバ法を使って耳が抜けるようになった後の泳ぎが、下からの写真。
前を泳いでいるのが、体験ダイビングのAさんです。
こんな岩の間も、上手に泳いでいますよね。

水深5m程度のエダサンゴの上に群れるスズメダイと一緒に写っているときも、サンゴの上すれすれを上手に泳いでいました。
視線も前を向いて、なかなか上手な姿勢でしょ。

アカヒメジの群れを見つけると、2人で自ら写真に写りに行きました。
上手に魚たちに近づいて行って、深度も魚と同じくらいを保っています。
写る瞬間には、泡も消して、魚と同じように、自分の色がきれいに出ていますよね。

水色やオレンジ色のスズメダイと一緒に写った写真です。
耳抜きができるようになって、泳いでいても楽しかったと後で話してくれました。
深度の調整も耳抜きができるようになって、まったく浮くことも沈むこともなく、とても安定していたのにはびっくりでした。

水底ぎりぎりを泳ぐアカヒメジに、ゆっくりと深度を落としながら近づいていた二人。

こんな写真、かわいらしいでしょ。
20歳の女の子、二人って感じですよね。
ハートも上手に作れていました。

この姿勢を見てください。
トリムがとてもきれいにとれていますよね。
とても初めての体験ダイビングとは思えません。
しかも実は、水泳はほとんど泳げないそうです。
フィンも1本目はなんだか自転車こぎのようでしたが、2本目になるときれいにフィンが水をとらえていました。
腕が広がっていますが、視線も、呼吸も、姿勢も、まるでCカードのダイビングライセンスを持った、ファンダイバーのようでした。

体験ダイビングはラチャノイ島の2本で終了し、3本目のプーケットのラチャヤイ島では、マンツーマンでファンダイビングを楽しんでもらいました。
アドバンスまで持っていますが、日本で潜ることばかりで、こうして海の中でハリセンボンに出会ったのは、初めての経験だったそうです。
沈船の周りに群れるキンセンフエダイ大群や、タイワンカマスの大群ともしっかり遊んでもらいました。

ブロックの横にあるサンゴの根には、今日はツムブリの群れがずっと泳いでいました。
プーケット周りのツムブリはやや小型ですが、とてもきれいな体をしていますよね。
脂ののったツムブリは高級食用魚だそうです。
泳ぎが早いので、こんなツムブリと一緒の写真は初めて撮りました。

今日はまたあらたな発見をした気がします。
体験ダイビングはもう20年近く担当をしていて、何十人何百人と担当してきたと思うのですが、まだまだ毎回が勉強の気がします。
今後は耳抜きの方法も、できるだけ潜る前に船の上で、バルサルバ法を使って耳抜きができるようになってもらおうと、改めて実感した一日でした。

ぜひ体験ダイビングのAさんも、オープンウォーターを取って、二人でこれからもダイビングをしてほしいです。
そしてまたプーケットに潜りに来てください。
お待ちしています。