今日は気持ちの良い青空が広がっているプーケット。
ただ昨晩は激しい雷雨でした。
季節の変わり目を感じさせるプーケットの天気です。

客室乗務員に聞いた、実際のトラブル

さて先日カタール航空の客室乗務員に聞いた、減圧症のお話しをしました。
多くの方に読んでいただき、友人の方にもシェアして頂きました。
ありがとうございます。

今日も航空機で実際にあったトラブルのお話しをします。
コロナが明けて少しずつ飛行機に乗る機会が多くなってくると思いますので、是非参考にしていただけたら嬉しいです。

リチウムイオンバッテリーの持ち込み

スーツケース パッキング

飛行機に乗るときは、航空会社のチェックインカウンターで、スーツケースなどの大きな荷物を預けると思います。
そのチェックインの際に、スタッフから「リチウムバッテリーはスーツケースに入っていませんね」と尋ねられた経験はありませんか?
おそらく飛行機に乗ったことのある皆さん全員が、この経験をしていると思います。

リチウムイオンバッテリーが、いろいろな電子機器で使われていることは、皆さんご存知ですね。
旅行の際の持ち物の中の、スマートフォンやパソコンなどにもリチウムイオンバッテリーは使われています。
ただスマートフォンのように、機内に持ち込むものは、それほど問題はありません。

また預け荷物でも、パソコンのように本体の中にリチウムイオンバッテリーが入ったものも、それほど心配はありません。
(航空会社によっては制限がある場合もあります。)

予備のリチウムイオンバッテリーが問題

リチウムイオンバッテリー

リチウムイオンバッテリーが問題になるのは、ダイビングの旅行などに使う、カメラやGoProなどの予備のバッテリーです。
おそらく予備バッテリーは、どなたも1つや2つは持っていると思います。
ただこの予備のリチウムイオンバッテリーをそのままスーツケースなどに入れることはできません。

ただ、チェックインカウンターでスタッフの方に尋ねられても、
「ちょっとくらいなら平気だろう」
「まだ新品だし、大丈夫だろう」
とスーツケースの中に入れたことのある人は、意外といるのではないでしょうか?

リチウムイオンバッテリーの性質

リチウムイオンバッテリーはとても便利なものですが、デメリットがいくつかあります。
その一つが、圧力を受けたり、高温のもとでは、発火する恐れがあることです。

スーツケースは飛行機の中に収められる時は、カーゴというコンテナのようなものに入れられて運ばれます。
そのコンテナの中では、スーツケースは何層にも積まれて、ケースの中の荷物も少なからず何十㎏の圧力を受けるそうです。
その圧力を受けると、リチウムイオンバッテリーは発火する恐れがあると言うことでした。
ただ同じ機内でも持ち込み荷物の場合は、その圧力は受けないので、リチウムイオンバッテリーを持ち込むことは可能です。

リチウムイオンバッテリーが発火すると

リチウムイオンバッテリーの発火

実際にカタール航空のデリー⇒ドーハの預け荷物の中で、リチウムイオンバッテリーが発火したトラブルが起こったそうです。
基本的にカーゴ積まれている荷物室には、スタッフはいません。
スモークセンサーがあって、煙を探知するとキャプテンルームに知らされるシステムになっているそうです。

実際に預け荷物室で煙が上がってしまうと、室内は煙で満たされてしまい、どこのカーゴから煙が上がっているのか判断ができないそうです。
そのため消火活動も思うようにできません。
またその煙が荷物室だけにとどまらず、客室までやってくると、乗客が呼吸ができなくなってしまい、命にもかかわってきます。

緊急着陸

そのため煙が上がった機体は緊急着陸をせざるを得ません。
そのときの機体も、途中にあるパキスタンのカラチに緊急着陸をしたそうです。
消火活動を終えた、その時のカーゴの写真を見せてもらいましたが、中の荷物はどれもドロドロに溶けていて、元の形は判別できないほどでした。

実はこの時の機体にはもう一つ、リチウムイオンバッテリーがあったそうです。
そのもう一つのリチウムイオンバッテリーは、緊急着陸をして、カーゴをすべて機体の外へ運び出し、炎天下にさらされているカーゴの1つから発火し始めたそうです。
パキスタンのカラチの夏場は、最低気温でもおよそ28℃です。
その炎天下でカーゴ内が高温になり、リチウムイオンバッテリーが発火したようです。
1つの機体に、少なくとも2つのリチウムイオンバッテリーが、スーツケースに入っていたわけですが、もしかするともっと多くのバッテリーがスーツケースに入っていたとも考えられます。

航空会社ではスーツケースなどの預け荷物を受け取る際に、お客様自身にバッテリーの有無を確認します。
また、X線などでもスーツケース内をチェックするそうですが、国によってはいい加減なところも多いそうです。

ちなみに万が一、持ち込み荷物の客室内で、発火などの火災が起こった場合は、火元が特定しやすく、消火活動も行いやすいので、リチウムイオンバッテリーも持ち込みが可能なのだと話してくれました。

最悪は海上に緊急着陸せざるを得ないケースも

今回はデリー⇒ドーハ間だったので、パキスタンのカラチに緊急着陸をすることができました。
ただこれが、長距離で海上を飛び続ける飛行機の場合は、緊急着陸ができる飛行場がないため、海に緊急着陸をせざるを得ないと言うことでした。

ダイバーである私たちも、注意が必要です!

リチウムイオンバッテリーの1つくらい大丈夫だろう
という気持ちで、スーツケースに入れてしまった結果が、大惨事になった実際のケースです。

私たちダイバーは、ダイビングでカメラの予備バッテリーを持っていくことが多いです。
そんな私たちは特に、気を付けなければならないと話を聞いて思いました。
予備バッテリーはスーツケースではなく、持ち込み荷物にしましょう。