最近はとても天気が良くて、日差しが植物の緑色をさらに鮮やかにしてくれます。
ただここずっと風が強いです。
気温も朝晩は、涼しいというよりも、少し寒い感じがします。

さて今日もダイビングのお話をさせてください。
今日は安全停止についてです。

安全停止って何?

安全

安全に潜るためにしたほうが良い

体験ダイビングしかしたことのない人は、「安全停止って何のこと?」と思うかもしれません。
難しい話になってしまうので、さらっと説明すると、安全停止は浮上する前にいったん3~6mのところで、3分程度ストップをすることを言います。
急浮上を防いだり、身体から窒素を抜く時間をつくる、という意味があります。

安全停止をしないこともある

この安全停止、私たちのレジャーダイビングでは、ダイブコンピューターの指示に従っていれば、本来する必要はありません。
また、エア切れなどの心配がある場合も同様に行う必要はありません。

浅い深度を潜っているときは、気づかぬうちに安全停止をしていることもあります。

こんなお客さんがいます

そんな安全停止ですが、お客さんと潜っているときに気になることがいくつかあります。
まずは、改善したほうが良いなと思うことをお話します。

ずっとダイブコンピューターを見ている

安全停止の最中、ずっとダイブコンピューターを見続けている人がいます。
決して悪いことではないのですが、そんな人に限って、浮いたり沈んだり、ガイドから離れてしまったりすることが多いです。

安全停止中は、何か目標物を決めて、深度を調整するのが良いとテキストにも書いてあります。
プーケットではガイドが、シグナルフロートを挙げていますので、ダイブコンピューターではなく、ガイドをみているのが良いと思います。

またプーケットは安全停止中も気を抜けません。
安全停止中にマンタやジンベエザメに遭遇したという話はよく聞きます。
フュージラーの群れがやってきたりと、最後の最後まで、何が起こるかわからないので、ダイブコンピューターをずっと見つめているのはもったいないです。

泳いでいる時と同じ姿勢にする必要はない

ダイビングは基本的に、人から魚になることが重要。
なので泳いでいる最中は魚のように、身体を水平にして泳ぎます。

ただ安全停止中は、頭は上、足は下の姿勢をとったほうが安定します。
そのほうが安定して止まることができます。

時々、水平のままの姿勢で安全停止をしている人を見かけますが、ガイドの周りをくるくる回って、一所に止まることができません。
安全停止中は浮上と同じ姿勢を取りましょう。

なかなか上がってこられない

安全停止のシグナルが出ているにもかかわらず、なかなか3m~6mの深度に上がってこられない方が時々います。

本人は上がりたいと思っているのですが、ウエイト量が重いのが、主な原因だと思います。

そのためBCDに空気を入れて、上がろうとするのですが、今度はBCDの空気が膨張して、浮上速度が速くなってしまいます。

キックではなく、自分の呼吸の調整で、ゆっくりと安全停止の深度まで上がれる、ウエイト量を知ることも大切だと思います。

こんなことはやめましょう!

こんなことはやめよう

安全停止に入ろうとしない

ダイビングを始めてしばらくたって、潜っているのがとても楽しい時期は誰にでもあります。
何を見ても楽しいし、特に何かを自分で見つける楽しさを覚えると、ダイビングがさらに楽しくなります。

そんな楽しみを覚えた頃なのですが、ガイドが安全停止のシグナルを出しているにもかかわらず、魚に夢中になって上がろうとしないダイバーがいます。

安全停止はチーム全員のダイブコンピューターのカウントが、消えてから浮上をしますので、一人でも遅れると浮上できなくなります。
しっかり同じタイミングで安全停止に入りましょう。

ガイドから離れない

安全停止中はガイドがシグナルフロートを挙げます。
これは水上の船などに、「この下にはダイバーがいます」と知らせる大切なものです。
特に安全停止中は水面下の浅い場所にいますので、チームはガイドのそばにいることが大切です。

ただ透明度の高い海だったり、少しダイビングを覚えたころのダイバーの中には、ガイドから離れた場所で安全停止をする人を見かけます。

ダイビングボートに限らず、スピードボートやジェットスキー、ロングテールボートなども頻繁に行き来しますので、必ず安全停止中はガイドの近くにいるようにしましょう。

安全停止中の呼吸

これはダイビングの呼吸でお話ししましたが、「浮く前に吐く、少し沈んでから吸う」の呼吸ができていると、安定して止まることができます。

安全停止は浮くものだ!なんて勝手な妄想は捨てましょう。

12/23のブログ 『ダイビングの呼吸と浮力の関係』 をご覧ください

ダイブコンピューターのカウンター

最近のダイブコンピューターは安全停止の深度、3m~6mに入ると、自動で3分間のカウントダウンが始まるものがほとんどになりました。

ただ3m~6mの範囲から外れてしまうと、カウントダウンが止まってしまいます。
それでもまた深度が戻れば、カウントダウンは続いて減っていきます。
上手に深度をキープできるようになりましょう。

最後まで何が起こるかわからない

先日ラチャノイ島のサウスチップというポイントを潜った時、マンタを見たのは安全停止中でした。
またアネモネリーフというポイントでジンベエザメに出会ったのも、安全停止中でした。

海の中は最後まで何が起こるかわからない!と思ってダイビングをしてください。