今日、ダイビングをご一緒したのはH様親子。
今は仕事でタイの隣国にお住まいで、今回はプーケットにアドバンス講習のためにやってきました。
ダイビングの経験本数はオープンウォーター講習を含めても、まだ6本程度。
アドバンス講習の学科の勉強は、事前に自宅にテキストを送って、プーケットに到着する前までに、しっかり勉強を済ませもらいます。
お二人ともとてもよくできていました。
右側のY君は、まだ高校生、でも難しいアドバンス講習の学科もばっちりでした。
そんなH様親子とのアドバンス講習の初日は、プーケットのラチャノイ島ラチャヤイ島で行いました。
1本目はラチャノイ島。
ここは写真でもわかるとおりに、砂地が広がっていてダイビング講習がとても行いやすい場所です。
潜降する場所も5m程度の浅場、ゆっくり落ち着いてアドバンス講習がスタートできます。
講習中とはいえ、こんな魚たちを見たり、一緒に写真を撮ったりと、楽しみの様子もしっかり盛り込みます。
1本目のダイビングの課題は、ピークパフォーマンスボイヤンシー。
中性浮力の練習です。
前半は、ウエイトの量を1個増やしたり、2個増やしてみたり。
マイナス浮力が増えた分だけ、BCDに空気を入れて、浮力を調整する練習をします。
もちろん、深度をあげてからは、ウエイトを減らしていって、BCDから空気をスムーズに抜く練習も行います。
そして後半は写真のようなバランス感覚の練習。
前転をしたり、後転をしてみたり。
これ陸上と違ってなかなか難しいんですよ。
これは逆立ち。
ダイビングの最中に、サンゴの下に隠れた魚などを見る時に、頭を下にしながら覗くことはよくあります。
自分の呼吸を徐々に減らして、砂地に指だけ触れて、今度は息を吸って上がっていきます。
これは狭いサンゴの間を前進して、エビなどの小さなものを見に行く時を想定した練習。
サンゴに見立てたブロックに軽く指で触れて、ブロックをグイっと押して、バックする練習です。
意外とこんなことはダイビング本数を重ねてくると、知らずにやっているのですが、まだ始めたばかりのお二人にはイメージをしてもらって練習してもらいました。
1本目の中性浮力の練習には、アクアディスクと言って、水中で遊べるフリスビーのような道具も使って、遊びながら中性浮力の練習もしてもらいました。
これは2本目のダイビングで行ったコンパススキル。
アンダーウォーターナビゲーションの中の一つです。
コンパスを付けた腕を90°に保ったり、コンパスを水平にしたり。
自分の深度をしっかり保ちながら進むのはなかなか難しいです。
今日の2本目は、潮の流れが強かったので、スタート地点にはばっちり戻ってこられませんでしたが、でもきれいな姿勢でコンパスを使うことができました。
これ、お客さんが私よりも先を泳いでいますよね。
別にバディを無視して、勝手に泳いでいるわけではないんです。
実はこれもアンダーウォーターナビゲーションのスキルの一つで、ナチュラルナビゲーションの練習。
5分間をガイド役になって、私たちを引っ張ってもらいます。
自分の好きな方向に行ってもかまわないのですが、5分経ったら同じコースを戻ってこなければなりません。
街を歩くように、水中でサンゴやブロックや、太陽光や写真でもわかるような砂にできた砂紋を見ながら、自分が泳いでいるコースを記憶します。
たった5分間だけでも、なかなか同じコースを戻るのは難しいんですよ。
この写真は、ちゃんとスタート地点のブロックに帰ってきたお父さんの写真。
お父さんは、砂地にあったヒトデも目印にしていたそうです。
クマノミやヒトデやナマコなどは動かないので、目印になりますよ、と船上で確認したのですが、それをしっかり実行していたみたいです。
アンダーウォーターナビゲーションのスキルが終わったら、残った時間は呼吸を意識しながら中性浮力の練習。
でもこうしてたくさんの魚を見ながら、楽しみながらのダイビング講習です。
ここは3本目に潜った、プーケットのラチャヤイ島のバンガローベイ。
今日はもうハイシーズンの風向き、東風に変わっていたので、いつもの東側の沈船にはいくことができませんでした。
なので西側に面した大きな湾のバンガローベイで潜りましたが、透明度はまずまずでした。
このダイビングポイントのサンゴの上に群れるスズメダイと、写真のようなインド洋固有種のコラーレバタフライフィッシュは見所の一つです。
白い首輪(コラーレ)は、この魚の名前になった特徴の一つ。
小顔にかわいい眉毛も、特徴の一つです。
それにこうして群れてくれるので、私はまゆ毛玉といっていますが、とっても愛らしい魚なので、ぜひプーケットでダイビングをしたときには見てほしいです。
今日はイソギンチャクがこんな風に、巾着のようになっていました。
裏側が紫色でとってもきれいですよね。
このイソギンチャクの中に住んでいるのは、スカンクアネモネフィッシュ。
プーケットのクマノミの中で一番多くみられる種類です。
今日は1日目なので、潜りやすいラチャノイ島ラチャヤイ島で3本ダイビングをしました。
海の中がなかなか流れていたり、天気が悪くて波があったりと、すこし初心者の二人にはつらいコンディションでしたが、逆にアドバンス講習でつらいコンディションをどうやって、ダイビングしたらよいかを学ぶには好都合でした。
明日は、ピピ島マリンパークに出かけます。
目の前が見えなくなるような魚の群れや、地形やサメやウミガメなどを楽しみながらの、アドバンス講習にしたいと思っています。