今日、プーケットダイビングにご案内したのは、ちょうど1年前の2月初旬にファンダイビングを楽しんでいただいたお客様。
今回はステップアップで、アドバンスド講習を受講されました。
私のショップはアドバンスド講習の学科は、日本でオンラインで済ませてもらっています。
お客さんの都合の良いときに、スマホでもタブレットでもパソコンでも勉強することができます。
今日のお客様のH様は、仕事が忙しいので、計画的に早くから学科を済ませて、来プーケットしていただきました。
1年前に潜った時のことを覚えていて、きれいな姿勢ですよね。

私のショップのアドバンスド講習は、3ダイブ設定のダイビングボートに乗って、2日間かけて行います。
本来は5本潜れば終わりなのですが、6本目はファンダイビングを楽しんでいただいたり、今までの講習で身につけたスキルの総復習と言った感じで、プーケットの海を楽しんでいただきます。
今日の1本目はピークパフォーマンスボイヤンシー。
何気ないウミウチワと一緒に写った写真で、姿勢もきれいですが、彼女には800gのウエイトを2つ余分に足して泳いでもらっています。
BCDを積極的に使って、空気を入れるタイミングや空気の上手な抜き方、それに微調整の仕方などを身につけてもらっています。

キラキラしたスカシテンジクダイと一緒に写っているここはプーケットのラチャノイ島のカメラベイ。
今年のラチャノイ島の西側のポイントは、比較的透明度が安定していて、平均でも20mくらい見える良いコンディションです。
少し呼吸を止めてしまう癖があるH様。
後半の時間になると、徐々に足が頭よりも浮いてしまいます。
タンクの中の空気も減って、空気の重さも減っているので、どうしても浮きがちになるのですが、そんな時にどうしたらよいかも、この後の船の上でフィードバックしています。

これは逆立ちをしているところ。
サンゴの中をのぞくときに、逆立ちはしませんが、肺の空気を上手にコントロールしながら頭を下げてゆきますよね。
そんなサンゴの中をのぞくイメージで、逆立ちをして、沈んだり浮いたりしてもらいました。

これは2本目に潜ったプーケットのラチャノイ島のマリーナベイで行った、アンダーウォーターナビゲーションの1つ、コンパスを使った四角形ナビゲーションです。
今日のコンパスは腕にはめるタイプではなくて、こんな風に両手で持って顔の前におけるもの。
コンパスは海の中で水平に保つことがなかなか難しいです。
腕につけるタイプはさらに腕を90度に曲げないと上手に使うことができないので、両手で持てるこのタイプの方がお客さんにはよかったようです。
しっかりコンパスを見ながら、20キックずつ四角形に回って、元の位置に戻ってくることが出来ました。

これもダイビングの後半に撮影した写真です。
1本目よりも足が下がって、視線がきれいに前を向いていますね。
浮く前に吐く、肺を絞るように息を吐き出す、そんなアドバイスをしっかりと実践しているのが、今日のお客様H様の良いところでした。

これも2本目の終わりに出会ったタイワンカマスの群れ。
上半身の肩のあたりの脱力感がよくわかります。
泡も細かい小さな泡になっていますね。
アンダーウォーターナビゲーションはやることが盛りだくさんなのですが、お一人の講習ならばこうしてダイビングの後半にも魚と一緒に泳いで楽しむことができます。
これがプーケットでダイビング講習をする最大のメリットだと思います。

3本目に潜ったプーケットのラチャヤイ島の沈船。
3本目はボートダイビングをしてもらいました。
アドバンスド講習のボートの項目は、学科で勉強してもらった後は、特に水中であれこれスキルはしません。
ただ、酔い止めを飲んだり、ライフジャケットを着たり、器材セッティングはコンパクトに行うといった、当たり前のことを実践します。
最近はエキジットで少し波があるので、ボートに上手に安全に上がる方法も説明するようにしています。

これもダイビングの終盤、水深が5m程度の安全停止をしながら泳いでもらっているところを撮りました。
軽い流れがある中でゆっくり浅場を泳いでもらったのですが、私はH様が泳ぐ姿を見て、「ウエイトを足した方がよい」と感じて、H様の目の前にウエイトをかざしました。
ただ本人はウエイトを足されなくても、大丈夫と判断しました。
それでも私の判断でウエイトをBCDの中に入れると、泳ぎが楽になったみたいです。
流れがあるときは若干ウエイトが重い方が楽に泳げますね。
そんな経験もしてもらうことが出来ました。

これは3本目の安全停止中の姿勢。
潜降はとても上手に下りてくることができるH様ですが、安全停止はなかなか体のこわばりを取ることが出来ません。
肩がイカって、脚はこわばって膝が曲がってしまっています。
吐く息もバフっと大きいですね。
それでも3分間止まることができるのですが、なんともかっこいいとは言えません。
この安全停止がきれいな姿勢で止まれるようになるのが、明日の課題かなと思っています。

私のショップのアドバンス講習は、自分の身は自分で守れる、確かな知識とスキルを身につけてもらうことを狙っています。
なので、試験はありませんが、プレダイブセイフティーチェックはお客さんが誘導して私にしてもらっています。
それが唯一の試験になっています。
またホワイトボードにかかれたエントリー時間を、ご自身で確認して準備をしてもらうなど、自分で考えて動けるようにしてもらっています。
失敗の中から、どうしてそうなったのかの原因を探って、それをどう解決したらよいのかもお話ししています。
安全停止が止まれないのがその1つですね。
呼吸や体のこわばり、タンクの空気が無くなっていることなどを説明して、どうしたらよいかを実践します。
2日間、6本が終わるときには、スキルの向上が実感できるような講習になったらよいなと思います。
明日はピピ島マリンパークで、ディープとドリフトを行います。
でも魚や地形もばっちり楽しんでもらうつもりです。