今日、プーケットダイビングにご案内したのは、昨日からオープンウォーター講習を始めたM様。
プーケットに来るまでにオープンウォーターの学科を、オンラインを使って、1章~5章あるうちの、3章までを自宅で学習を済ませてもらいました。
昨日は朝の7:30にホテルにお迎えに行ってから、8:00からプールのあるチャロン港のコーヒーショップで学科講習。
11:30ごろに学科講習を終えて、お昼の時間をたっぷり1時間ちょっととって、午後からはプールでスキル練習を済ませました。

昨日はプールで、水深は3mくらいと浅く、流れも全くありませんでした。
当たり前なんですけど。
プールは淡水なので、身体がどうしても沈んでしまいました。

でも今日と明日は海洋実習。
合計で4本潜ればいいので、今日はラチャヤイ島で2ダイビングをしてもらいました。
ちなみに明日は、ラチャノイ島ラチャヤイ島で講習を2ダイビング。
ファンダイビングを1ダイビングしてもらう予定です。

1本目はちょっと波はありましたが、ラチャヤイ島の東のポイントNo1ベイを潜りました。
昨日のプール実習はとても落ち着いてできていたM様。
でも今日、海を潜り始めると、ちょっと勝手が違います。
まず深い。
ロープ潜降はしましたが、8mくらいの場所から潜り始めたので、ちょっとドキドキ。
しかも潮の流れがありました。
気が付くとなんだか身体が押されている感じ。
しかも水底にはブロックがあります。
体験ダイビングの経験はあったので、すぐに上の写真のように一人で泳ぎ始めることはできましたが、身体の姿勢(トリム)は45°くらいで、人間から魚になりきれていません。
それに昨日のプールの淡水と違って、今日は海の海水。
これも当たり前なのですが、海水の方が体が浮きやすくて、どんどん体が浮いてきます。
ちょっとウエイトを重めにして、浮力を取りやすくしてみました。
それでもフィンキックは上手で、水をしっかりとらえていたので、流れの中でも徐々に前に進むことはできました。
でも必死そうでしたね。

ブロックの途中にある、インド洋固有種のインディアンダッシラスとも上手に写ることはできません。
ブロックのずいぶん上の方を泳いで、魚たちを上から見下ろしていました。
ブロックに当たってはいけないという、防衛本能が働いて、自然と上の方を泳いでいました。

ただブロックの列が終わって砂地になると、そこにいた大きなフグと一緒に写真に写ることができました。
この時は、息を吐いて、ゆっくり下りてくるハンドシグナルを送って、徐々に深度を下げてもらいました。
これは昨日のプールで、ホバリングの練習の時に、繰り返し行ってきた練習の実践です。
やはり水底が砂地ということで、すこしリラックスできて、深度を下げられたのかもしれません。

フグと一緒に写真を撮った後は、スキルの練習をするために少し浅場へ。
そこにはちょっと群れの数は少なかったのですが、タイワンカマスの群れがいてくれました。
体験ダイビングやオープンウォーター講習で、こんな魚の群れに出会うと嬉しいですよね。
魚に見とれていましたが、でも左手はレギュレーターをおさえていますね。
まだ気持ちの開放が十分ではなくて、緊張しているのがわかります。

浅場のスノーケリングエリアに入って、ハードコーラルのエリアを潜ってもらいました。
流れがなかったこともあり、すこし気持ちがリラックスできたのかな。
ここ、実は水深が3m程度でしたが、こんな風にポーズをとる余裕もあって、決して浮き上がることはありませんでした。
以前潜ったグアムや沖縄の体験ダイビングでは、こんなたくさんのサンゴは見られなかった、なんて話していました。

ここも4m程度の浅場です。
ネッタイスズメダイやデバスズメダイが群れるきれいな景色のところ。
泳いでいるM様もきれいな景色だということはわかっているのですが、どうしてもサンゴには近寄れません。
少し上の方から、下の景色を眺める感じで楽しんでいました。

1本目が終わって、1本目に撮った写真を見ながら、今ここで説明していることなどを船上でフィードバックしました。
呼吸の仕方、姿勢、それに目線。
「サンゴの上でも決して、ストンとは落ちないので、少し落ちる感覚をつかみながら、泳いでみましょう」とか、「サンゴや砂の上の1mくらいを泳げるといいですね。」などと言った説明を20分くらいかけて行いました。
そして2本目に潜って最初の写真が、下の沈バイク。
もうボロボロでしたが、上手につかまって写っているでしょ。
息を吐きながら、ハンドルを握って、身体のバランスをとっていました。

2本目のブロックの周りに行くと、今日は驚くほどたくさんのキンセンフエダイが群れていました。
深場の沈船から、こちらに移動してきたのかな?
オープンウォーター講習の2本目は、まだ深度が18mまで取れないので、こんな黄色のきれいな群れが、ここにいてくれてラッキーでした。

砂の上1mくらいを上手に泳げていますよね。
黄色の群れの中に入り込んで、魚たちをじっくり観察しながら、楽しむことができています。
姿勢もしっかりトリムが取れて、目線も上がっていますね。

こんなサンゴの上にいたスカシテンジクダイの群れと一緒に撮ってみました。
この時も上手に肺を絞りながら、深度を下げてこれました。
ちょうどこのサンゴの中には、スザクサラサエビがシャカシャカと動いていました。
足が浮き上がって、強引にサンゴの中を覗き込むようなことはなく、肺でしっかり深度を下げて砂地の上、ぎりぎりにいるスザクサラサエビを観察出来ていましたよ。
ちょっと感心しました。

これはマスクの中に水を全部入れて、クリアするスキル。
コンタクトをしているので、目をつぶっていますが、とても上手にできてました。
昨日プールで行ったたくさんのスキルのうち、4本の海洋実習では、毎ダイブごとに少しずつ行っていきます。
なので、海洋実習はスキル練習はほんの少しの時間だけで、残りの40分程度はたっぷりと泳ぎの練習や、魚を楽しむ時間に当てられます。
特にマンツーマンだと、他の人のスキルを待つこともなく、インストラクターも独り占め。
自分の欠点などをしっかり指摘されて、しっかりスキルをマスターすることができます。
そんなことを知っていて、M様は私のショップを選んだようです。

「プールと実際の海は全然違いますね。」と船上で感想を述べていたM様。
でも魚たちやサンゴを見て楽しむことができた講習だったようです。
チャロン港に戻ってきた後は、昨日のコーヒーショップで学科の最終テストを行いました。
50問の問題なのですが、75%の正解が取れないと、オープンウォーターのカードがもらえません。
ただ昨日の座学で知識とした得た海の中のことを、今日の海で実際に確認できたので、知識がより確かなものになったと思います。
例えば、海の中のものの見え方や、海の中で音の聞こえ方など。
テキストに書いてあることはわかっていても、実際の海に潜ると、「本当にそうなんだ!!」と思えるものです。
明日は、ラチャノイ島ラチャヤイ島で3ダイビングをしてきます。
今日よりももっと上手になったM様の様子を、ぜひご紹介したいと思います。