今日は少し曇り空のプーケットです。

さて久しぶりにダイビングスキルのお話し。
今日はプレダイブセイフティーチェック。
ダイビング前に行うバディチェックのお話です。

講習の時には、どこのショップも時間をかけて行っています

楽しいダイビング

これCカード(ダイビングライセンス)を持っている人ならば、講習でダイビングの前には、必ずやらされていますね。
残念ながら、ダイビングをしたことがない方や、体験ダイビングだけの方も、これは知らないと思います。

具体的には、バディ(相手)のBCDを膨らませたり、オクトパスを吸ったり。
プーケットはダイビング講習が盛んなので、ダイビングボートの上で講習生が行っている姿をよく目にします。

ファンダイビングになると、ほとんどのショップがしていません

ただファンダイビングと言って、いったんCカードをとったダイバーが潜るときになると、バディチェックをしているところをほとんど見なくなります。
ガイドやインストラクターも、「それは自己責任だから自分でやってくれ」という感じです。

あれだけ講習では細かく念入りに教えていたにもかかわらず、講習が終わった次の日にファンダイビングになると、同じインストラクターでも、バディチェックをしないのはどういうことなのでしょうか?
初心者の頃から、バディチェックはしなくていいものだと、勘違いさせているようなものです。

スカイダイビングだったら、絶対事前にチェックするはず

スカイダイビング

おそらくそんな人でも、スキューバダイビングではなく、スカイダイビングとなれば、事前に細かくチェックをするのではないでしょうか?

スカイダイビングは飛行機から降りたら、やり直しはききませんからね。
それに比べてスキューバダイビングは、ウエイトを忘れても、船のスタッフを呼べばなんとかなる、くらいに思っている人はおおいかもしれません。
実はインストラクターレベルでも、ウエイトを忘れている人はたくさんいます。

スキューバダイビングだって、やり直しのきかない状況で、潜ることがある

ただこれが高波の日だったらどうでしょうか?
流れが強いポイントだったらどうでしょうか?
大人数でチームを組んでいる時ならどうでしょうか?
人気のポイントで、船が頻繁に行き来していたらどうでしょうか?

おそらく1人がウエイトを忘れてしまったら、もうその1ダイブは、潜ることはできなくなるかもしれません。
そうならないためにも、常日頃からバディチェックはおこなっておきたいものです。

バディチェックの方法

PADIテキストのプレダイブセイフティーチェック

PADIのオープンウォーターのテキストには、
「Begin With Review And Friends」と覚えれば簡単です。
みたいに書いてありますが、はっきり言って日本人の私は、ちっとも覚えられませんでした。

そこで日本人にも適したように「僕、私、老後も、安心、ファンダイブ」なんてゴロで教えています。
まあ覚えられれば、何でもいいんですけど、、、

僕のBは、BCDのB
私のWは、WeightのW
老後のRは、ReleaseのR
安心のAは、AirのA
ファンダイブのFは、Final CheckのFです。

本当は1つ1つの項目を、細かくチェックするのですが、私の場合は毎回必ずできるように、最低限なものだけを抑えるようにしています。

いつものバディチェックはこんな感じ

「はい、じゃ、バディチェックしま~す」
「BCDに空気を7割くらい入れてください。」
「Weightはついていますか~?」
「Releaseは、絞ってありますね!」
「自分のレギュレーターで空気を吸って、残圧系の針は動かないですか?」
「フィン、マスク、ダイブコンピューター、カメラはありますね!」
「よし、じゃ、行きましょう!」

20秒ちょっとで、チェックは終わります。

16年も潜っていると、とんでもない例はいっぱいあります

バディチェックをしないで、海に入った人のいろいろな失敗例を見ています。

ダイブコンピューターを忘れた、くらいはまだかわいいもの。
ボートから水面に降りた途端に、BCDがはだけた例や
フィンを履かずに水面に降りて、おぼれそうになっている人
ウエイトを忘れている人や、タンクのバルブが開いていない人はそれこそいっぱいで
タンクチャージがされていなくて、残圧50くらいで潜り始めたインストラクターもいました。

私もなんだかせかされていて、バディチェックをし損ねたときがあって、ダイブコンピューターをお客さんが忘れたなんてことがありました。
そんなとき「やっぱりバディチェックは大切だな」と思い返すものです。

最近はボートスタッフがしっかりしている

実は最近はボートのスタッフがとてもしっかりしていて、まずタンクの充填忘れなどはほとんどありません。

またボートから降りる直前に、ダイバー1人1人のバルブが開いているかをチェックしていますし、BCDに空気も入れてくれます。
「マスクとウエイトを手で抑えて」と言いながら、ウエイトのつけ忘れも見逃しません。
インストラクターよりもしっかりしている気さえします。

ボートスタッフは、ダイバーのミスがあると、大きな船をもう一度回さなければならなかったり、そこでダイバーと接触する危険などもあるので、ダイバー以上に慎重なのかもしれません。

バディチェックは20秒程度で終わる、簡単なこと

自分の命はもちろんですが、バディやチームの人たちにも迷惑をかけてしまうことがありますので、潜る前は必ずバディチェックをしましょう。
けっして難しいものではなく、慣れれば20秒くらいで終わることを、覚えておいてほしいです。